どうもニーコロです!!これからは前よりかは更新頻度を上げていこうと頑張っていこうと思います!!
本日は呪われし場所中崎町BスクエアにてUP TO YOUへの修羅の道が始まる話です!!
前回のお話をまだ読んでいない方はこちらからどうぞ!!
呪われし場所中崎町BスクエアにてUP TO YOUへの修羅の道がついに始まる
恐らく大阪よしもとの僕と同じ時期にUP TO YOUに出ていた芸人の9割は中崎町Bスクエアに対して何らかのトラウマを持っていると思う。
芸人をスベり殺しさせる、あれほど恐ろしい呪われしライブ会場他にあるのだろうか?
(今はもう中崎ではUP TO YOUは行われていないそうです。よかった…..。)
あ…….頼む!!来るな!来るな!来るな―――――――!!どの面下げてネタすればええねん!!!助けて―――――!!
さかのぼること3週間ほど前、僕はミナミのひっかけ橋でナンパ兼チケットの手売りをしていた。
基本的に若手芸人のライブチケットというのは芸人の買い取り制。UP TO YOUの場合だと1枚500円。で3枚買取しないといけないから、合計1500円。
売らないと勿論赤字。しかし大半の芸人がそのままチケットをごみ箱に捨てている。何故ならだれも買ってくれないから。UP TO YOUでも一部の芸人はファンがいる。でも大半は皆無。
かといって知り合いを呼ぶのも、恥ずかしい。てなると…….
路上で売ろう!!
細かいことを言うと条例的には完全アウトらしいが、よくBASE時代の芸人たちが街で女の子たちに手売りしていたというのを聞いて、いつかは僕もそういうことをやってみたいと思っていた。
それこそこれきっかけに素敵な出会いがあるかもしれないと当時まだDTだった僕は下心もありながら、ミナミのひっかけ橋に降り立った。
チケットを売ったことのない人からすると、本当に待ちゆく人が見ず知らずのわけのわからん芸人のチケットを買ってくれるのか疑問だと思うが、意外にも買ってくれるのだ。
しかも、中には変わった人もいて、行かないけど買うのはいいよっていう子もいた。
なんというか募金というかそういう感覚だったのだろうか?
そんな中、僕と同い年の美容師の女の子がチケットを買ってくれた。そして何故かそのままサイゼリヤに行く流れになり若手芸人あるあるでもある、ご飯をごちそうしてもらえるという流れになった。
僕「ごちそうさま!!ありがとうな!!チケット買ってくれて!また連絡するわ!」
女の子「どういたしまして!!楽しみにしとくな!!」
特にお互いタイプだったとかそういうことはない。でもこうやって少し甘酸っぱい芸人の青春っぽいことが起きた。青春時代が暗黒だった僕からしたら、こういうことを学生時代にしたかってんな――と考えながら、自転車を止めている宗右衛門町の入り口までそのまま歩いていった。
そしてUP TO YOUの1週間前にMEKKEMONがあった、勿論ゲロゲロに滑った。
で今回は中崎町Bスクエアという梅田の中心部の東寄りに外れた、中崎町駅という古着屋やオシャレカフェがある素敵な雰囲気に全く馴染んでいないボロボロのビルがあり、そこの地下1階に世紀末のようなライブハウスがある。それが中崎町Bスクエア。
とにかく狭く、客と芸人の距離が近すぎて、且つとにかくお客さんが笑わないことでも有名な会場だった。 誰一人、中崎を好きな芸人は正直いなかったと思う。
ライブのエントリーをする時、自分がネタをする会場は当然ランダムなのだが、朝日劇場、道頓堀ZAZA,中崎町Bの内、完全にBスクエアはハズレ。
だからこそ今回自分がいよいよ中崎町Bスクエアに立つと決まった時、とうとうこの日が来たか….という恐ろしさがあった。
NSC時代、講師の命令で強制的にUP TO YOUを何度も見に行かせられた。だからこそ知っている。中崎Bスクエアでピン芸人は地獄だということが……..。
がしかし今回僕は、女の子を一人呼んでいる。
なんで呼んでもうてん!!!
いやいやいや、100000%滑るやん。実際前回のMEKKEMONでも死ぬほど滑ったし。なんでチケット売ってもうたんやろ…..。ヤバイどうしようマジでどうしよう…..。こんなネタ見せたらチケット代とサイゼリヤ代へ返金しろって言われてまうやん!!
実際相変わらず本日も中崎はお客さんは一切笑わない。一体何しに来てるのか。その割に可愛い子が多い。マジで誰の知り合いやねん。といつも思っていた。
すると
♩どーこへーでーもー続く道があるーーいつの日かーーI’llbe there,I’ll be there I’ll be there~~~~~
僕のケータイの着信音でもある安室奈美恵のDont wanna cryがかかった。
誰からや? 確認するとチケットを売ったあの子だった。
女の子「ごめんな。やっぱ今日行かれへんわ。仕事が終わりそうにないねん。ほんま申しわけない。また誘ってな。」
僕「ほんまぁ。それはしゃあないな。OK連絡ありがとう。」
よっしゃーーーーーー!!!!!!助かった――――!!サイゼ代も返金せんでええやーーーーーん!!
本当に彼女が来れないのか、はたまた面倒くさくなったのか、そんなことはマジでどうでもいい。とりあえずあの子の前でネタをやらなくていいことにほっとした。
とはいえ、それでもこの中崎町Bスクエアというこの世の地獄でお客さんにネタをすることには変わりないから、ネタの出番が近づくごとに緊張はこれまでの日にもならないくらいピークに達していた。
舞台袖に立つ。いつもの本当に嫌な時間が始まる。今ネタをやっている芸人の3分後、公開処刑が始まる…….。もちろん今ネタをしている芸人も絶賛公開処刑中。
ネタをしている芸人「どうもありがとうございました!!」
その芸人が舞台袖に戻ってきて、彼の顔を見るとやっと終わったぞという安堵の表情と、何か生命力を吸い取られたかの様な疲れた表情をしていた。
次は僕の番。
今回のネタはばかばかしい系のコントで、ウケる可能性はある。でも滑ったら本当の地獄。
舞台に出て、お客さんを見る。なんやこれ…..。近すぎる…..。距離なんてもんないやん、なんやこれ…..。
そして手を上げ、開始の合図をし、ネタをする。
必死にネタをする僕。ばかばかしいことをする僕。
誰一人笑っていない。距離が近すぎるからお客さんの顔も見れる。
ゼロ距離で滑るのってこんなにも恐ろしいのか……。逃げれるものなら今すぐ舞台を降りてそのまま東通りのエロい店に駆け込みたい…..。
そしてネタが終わり、僕以外の芸人もネタが終わり、エンディングになり1位の芸人が発表され、いろいろボケていく先輩芸人。
それをお客さんからは完全に見えない一番後ろの位置からまるで他人事かのように、無表情で見つめる僕。
そのままライブは終了し、順位が楽屋に張り出される。
最下位。
最下位と言っても、結局票が入っていない芸人なので、僕以外にも最下位の芸人は何人かいた。
そしてその後芸歴順で作家のダメ出しを聞く。一年目の僕は当然一番最後。気づいたらもう結構いい時間。
そして自分の番が来た。
僕がこのようにUP TO YOUに出る理由の一つとして、やはり作家からのダメ出しが欲しいというのがある。僕らみたいな底辺芸人は養成所を出ると作家と交流できるのは基本的にUP TO YOUしかないため、今後芸人として良いネタを作るためにも出る必要性があった。
作家「もっとしっかり考えて。はい。それくらいかな。」
は?
ウソやろ…….。マジで?。もう終わり?これだけもういい時間になって、やっと自分の番が来て、質問してこれで終わり?。いやいやいや僕死ぬほどネタ考えましたよ今回。
なんやこれ。よくそんなんで金もらっとんな。なんやねんマジで。ダメ出しとかもういらんやん。いやー、きっついなこれマジで。いつまで続くんやろ。この修羅の道。
最下位やしダメ出しも役立たんし、俺何のためにUP TO YOU出てるんやろ?
続く!!
コメント
中崎町はヤバかったらしいですね 笑
土地柄、普段お笑いライブを観に来る習慣がないお客さんが多かったんですかね?
マヂカルラブリーの野田さんが舞台でゼロウケの時代が何年間もあったって話してたの聞いて、芸人の下積み時代は本当に地獄なんだな〜と思いました。地下でも結果が出てる人はそれなりに充実感あるんでしょうけど。
コメントありがとうございます!中崎町はやばかったですね….ほんまに。41期テラリウム推しさんは訪れたことがあるのでしょうか?
中崎町の客層に関しては本当に謎です…..。しかもやたらかわいい子が多くて、一体だれが呼んでいるのかっっていう….
あれほどの地獄を経験してるので、おかげさまで今では人前で話したりする事が得意になったり、人見知りしなくなったりと色々効果はありました(笑)
前より更新頻度上げていくので、引き続きよろしくお願いいたします!!
観に行った事は無いんですが、色んな芸人のブログやらnoteやらで語られている中崎町というライブ会場が一体どんなものなのか以前から興味がありまして・・(^_^;)
特に9番街レトロ京極さんが
「昔、中崎町という梅田の影みたいな街の地下の地下にある、世界一太陽から遠い会場でオーディションライブに出てた」ってnoteに書いてたのがとても印象に残ってます。
これからも更新楽しみにしてます!
やっぱ語られているんですね(笑)いろんな芸人の間で……。懐かしい…京極さんが戎の藤原さん時代だったときですね!ちょうどの僕もその辺の時代です…..。
私生活がバタついていて、1か月ほど更新できてませんが少々お待ちください!!そして相変わらずいつもありがとうございます!!
ちなみにこの記事のサムネが実際の中崎町Bスクエアの画像です(笑)